<プロローグ>
20XX年、地球に大量の星が降り注ぐとわかる。
各地を空飛ぶ移動教室で点々とし、命を取り留めていた主人公はついに逃げ場を失う。
その夏、徐々に終わっていく世界で、主人公は動画を回し始める。
<第一章 始まり>
主人公の発明品で埋め尽くされたかつて教室だった飛行船は夜の海上をゆっくりと移動している。
主人公は、バラから人間へと姿を現し、歌を歌う。
背後には虹色に光る障子が。
なぜか天井に突き刺さる電車の骨組みと、特製のスポットライトが部屋を彩る。
<第二章 足止め>
空中をゆっくりと進んでいると、目の前に巨大な球が聳え立っていた。
迂回すると果てしない時間がかかってしまい、隕石から逃げられなくなってしまうため、仕方なく水中を通るルートを使用した。
水中には、過去に水上にあったとされる赤いパイプが目立つ建造物が。
まるで人が来た時に発動するよう仕組まれていたかのように主人公が近づいた瞬間、その建造物は大きな振動を立てながら浮上した。
無事水中を突破した後、主人公はひとつの装置を起動する。
すると、天井から巻物のようなものが垂れ下がり、謎の文字列がひとりでに記入されていく。
<第三章 到達・夢中>
隕石が近づいていることに気づいた主人公は、装置を起動するためテレポート装置で屋上へ移動。
ライトを起動してまず視界に移ったのは隕石ではなく、人間の手のようなものがたくさん付いたオブジェクトだった。
そのオブジェクトに見惚れている隙に隕石は衝突、カメラは壊れ、映像はそこで途切れていた。
気づくと、真っ直ぐと続く暗い道路を、懐中電灯を使って探索していた。
提灯が浮いていたり、三角コーンが爆発したり。
どうにも不思議な現象ばかり起こる。
目が覚めた。
<第四章 到着・終焉>
飛空艇はついに最終目的地へと到着した。たくさんの電球で彩られた巨大な道路標識と、海に沈んだ団地が姿を現す。
背後から美しい朝日で照らされた巨大な標識は、主人公の足を止める。もう行き場はないようだ。
ブラウン管テレビの表示がアラートに切り替わり、空から降ってくるおぞましい数の星々に気づく。
もう助からないことを悟る。
ぐるぐると標識の外周を光続けるイルミネーションと、赤く染まり、危険を知らせる屋上のモニター。
全てが光り、賑やかになった朝焼けの空から、すぐ近くまで星が降り注ぐ。
主人公はゆっくりとこちらに近づき、録画を止める。
画面が切り替わり現実世界の教室に。外には木々が生えていて、葉っぱが室内に入り込んでいる。
何事もなかったかのように静まり返った教室には、金色の振り子と、一本のバラが置いてあった。
この壮大な空中の旅の全ては、ウソだったのだ。
-fin
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